明治安田生命、遺伝情報、保険に活用検討 病気リスクで料金に差も

Pocket

ついに,我が国でもこういう議論が始まりましたね.

生命保険の契約制限は,イギリスの例があります.
5000万を超えるような高額のものに関しては,特定の遺伝病の未発症者たちは加入できません.

いずれこういう時代が来ると思っていましたが.
やっぱり....

わたしは,臨床遺伝専門医になるに際して,海外の規制や医療制度について,お勉強しました.
それは,ゲノム医療の最先端で,こうした複雑な問題に専門医として備えておかなければならなかったからです.

医療はすべて政治であり,政治とは大規模な医療にほかならない Rudolf Ludwig Karl Virchow

わたしの最も好きな言葉です.
ゲノム医療の扉の番人.それが臨床遺伝専門医です.

尚,わたしは,私自身が希少常染色体優性遺伝性疾患患者であると,臨床遺伝専門医トレーニングコースに入ってから知りました.
大変衝撃を受けました.

世界中探しても,臨床遺伝専門医兼希少常染色体優性遺伝性疾患患者は,確率からするとわたししかいないでしょう.

我が国のゲノム医療を切りひらいていくパートナーとして,わたしは,一部上場企業であるエムスリーを選びました.
先般,エムスリーからプレスリリースされていた通りです.

https://minerva-clinic.jp/%e3%80%90%e3%80%80%e6%96%b0%e8%a6%8f%e4%ba%8b%e6%a5%ad%e3%81%ae%e3%81%8a%e7%9f%a5%e3%82%89%e3%81%9b%e3%80%80%e3%80%91%e3%82%a8%e3%83%a0%e3%82%b9%e3%83%aa%e3%83%bc%e3%82%b0%e3%83%ab%e3%83%bc%e3%83%97/

https://corporate.m3.com/press_release/2016/20160324_001180.html

時代を切り開いていく.

その覚悟を新たにしました.

尚,この動きについては,注目していきたいと思います.

 

***********************

明治安田生命、遺伝情報、保険に活用検討 病気リスクで料金に差も

その他 2016年4月3日 (日)配信毎日新聞社

明治安田生命:遺伝情報、保険に活用検討 病気リスクで料金に差も

大手生保の明治安田生命保険が、人の遺伝子の情報を保険サービスに活用する検討に入ることが1日、分かった。病気の発症リスクを分析し、予防に活用する取り組みなどが想定される。ただ、遺伝子は生涯変わらない究極の個人情報。情報管理や、遺伝子に基づく差別の懸念など倫理的な問題をはらんでおり、同社は専門家も交えて慎重に検討する。早急な法整備も求められそうだ。【土屋渓】

国内の主要生保で、遺伝情報の活用に本格的に踏み込むことが分かったのは初めて。明治安田生命は1日、最先端の情報技術を駆使した金融サービスを開発する専門部署を設置、遺伝情報を活用したサービスについても研究を始める。専門知識を持つ人材を中途採用するほか、遺伝情報の解析を行うベンチャー企業との提携なども検討する見通しだ。

顧客の同意を得て遺伝情報を分析すれば、特定の病気の発症リスクを一定程度予測できる。同社は情報の具体的な活用法について「明確にはなっていない」と説明するが、業界関係者によると、分析結果をもとに健康管理や生活習慣の改善方法などをアドバイスし、病気にかかるリスクを減らすサービスなどが想定される。発症リスクが低減すれば保険料を安くできる。健康な人が増えて保険金の支払いが減れば、保険会社の収益改善にも貢献する。

一方、病気になりやすい遺伝子を持っていることが分かれば、保険料を普通より高く設定したり、保険加入そのものを断ったりすることも可能になる。そうなれば、遺伝情報を材料にして顧客を差別することになり、倫理的な問題も生じる。米国で2008年に制定された「遺伝情報差別禁止法」は、医療保険分野で遺伝情報をもとに加入の可否などを判断することを禁じた。ただ、生命保険は、利用者が遺伝子検査の結果を利用して高額な保険に加入したいと考える可能性もあるため、遺伝情報を使える。日本にはこうしたルールが無く、利用者保護の議論も進んでいない。

コンピューター処理技術の進歩で個人の遺伝情報を取得することが身近になり、民間の遺伝子解析ビジネスが伸長。13年には、米国の有名女優が遺伝子検査で乳がんのリスクを察知し、健康なうちに乳房を切除したことが話題となった。

………………………………………………………………………………………………………

■解説

◇法整備、議論進まず

明治安田生命が保険サービスへの活用を検討する遺伝子検査は、遺伝子の異常を探ることで、その人に合った病気の予防や治療につなげられる利点がある。

ただ、病気のリスクが全て分かるわけではない。舞踏運動など不随意運動が起こるハンチントン病などは「単一遺伝子疾患」と呼ばれ、特定の遺伝子に変異があれば発症を予測できる。乳がんや卵巣がんも、特定の遺伝子に変異があると発症リスクが高まることが分かっている。一方、高血圧や糖尿病、心臓病など多くの病気は「多因子性疾患」と呼ばれ、複数の遺伝要因と、食生活や生活習慣など環境要因の相互作用で発症する。

遺伝子検査の結果と統計データをもとに多因子性疾患のリスクを確率で知らせるビジネスも普及しているが、日本医学会は「まだ科学的根拠が確立されていない」と批判している。

さらに、遺伝子検査の結果を保険料の水準や加入の可否に結びつければ、利用者を不当に差別する懸念もある。このため、米国やドイツ、フランス、韓国などは、遺伝情報に基づく差別を禁止する法規制を導入しているが、日本には存在しない。政府は昨年11月から続けるゲノム医療の実用化を目指す検討会で、法整備の必要性について検討する方針を示しているが、議論は未着手だ。

こうした課題をクリアして遺伝情報の活用が進めば、生命保険ビジネスは根本から問い直される可能性もある。

保険料は基本的に、年齢と性別などから算出する。顧客は病歴などを事前に告知する義務があるが、加入後は不健康な生活をする顧客と、運動などで健康に暮らす顧客で保険料に変わりはない。生保業界が描くシナリオの一つは、遺伝情報や生活習慣が病気などのリスクにどう関わるかの分析を進め、リスクに応じて保険料に差をつけることだ。

一方で、がんになりやすいとされる遺伝子を持っていることを知った顧客が、高額な保険金の商品に加入するケースも想定される。逆に、病気になりにくいとされる遺伝子を持つ顧客は加入の動機が薄れる。明治安田生命の永島英器執行役員は「遺伝子の解析技術が進み、病気や死期がかなりの確度で予測できてしまえば、そもそも保険は必要なのかという議論にもなってくる」と説明。保険金支払いの可能性が高い顧客ばかりが加入し、ビジネスモデルが揺らぐ事態も想定される。【土屋渓、千葉紀和】

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です