在宅看取り ~緩和ケア病棟にない利点~

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フェイスブックに出していたら

とても好評でたくさんいいね,押してもらいましたので

こちらにも掲載します.

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お看取りしました.

でも.
不思議なんですよね.
わたしの看取りって.

臨終の数時間前に,それまで見たことのない親戚たちがやってきて
混乱して泣いてたりするのに
それがおちつくと,思い出話をしながら笑い声が起こるんです.
普通,不謹慎でしょ?ってそんなことにならないとおもうでしょ?

でも.わたしが看取るとよく,臨終が迫っていても笑い声が聞かれます.
死亡診断して,じゃ,帰るね,とご遺体にご挨拶して見送られるときも
悲しそうな顔ではなく,笑顔なんです.

この風景をはじめて見た訪問看護ステーションの管理者は
大変驚いていました.
しかも.がんと診断されてから2ヶ月たっていなくて,がん拠点病院でも
対応に苦慮しそうな症例です.
訪問看護も最初は拒否されていたりして,なんとか順番に入ってもらいました.

で.言われたことは.
先生はどうして治療をするんですか?他の先生たちは,何もしません.

これにはわたしがびっくりしました.

そりゃ何もしなかったら,何もしてくれないって不満が募るでしょ?

そんな状態で,救急車で病院に駆け込んだら,在宅はやっぱり駄目だと,医療界からも患者側からも言われてしまう.

私の場合,日本ではじめて,がんの専門医が在宅に進出してもこの程度ですかといわれるので,さらに問題です.(プレッシャーともいう.)

でも.昨日,夜,どんどん駆けつけては大声で泣く,と言う光景が繰り返されて,思いました.

病院の緩和ケア病棟とかだとこうはいかない.
夜間だし,周囲に気を使うし.

在宅緩和ケアの良いところを,実感してもらえたと思います!

それに.小康状態で数時間待てると思ったので,順番に交代で休むようにと伝えました.
わたしも一旦帰りました.
どういう状態になったら連絡してほしいかきちんと伝えました.
帰る前には,患者さんに話しかけ,「大事な時間だから,家族とゆっくり過ごしてくださいね~.また来るね.」と言いました.わたしはいつも患者のほほに手を当てて話しかけます(意識レベルが落ちているときだけですが).

おみとりは
雨で道路の渋滞のため,呼吸停止から死亡確認まで1時間くらいかかりましたが.
だれも,取り乱したり慌てたりする様子もありませんでした.

みんな優しい笑顔.

最初は,意識レベルが落ちて痛み刺激にも反応しなくなった患者さんに
目を開けろ,頑張れ,と大声でいっていた家族.

わたしは黙って見守っていました.

時間がたてば,誰かがきっと,「出来ないことを要求されると辛い」ことに気がついて,家族の間でやんわりと制止してくれると思ったからです.

だから,その家族の配偶者が,「かわいそうじゃない」と言ってくれたとき
すかさず,「そうですね~.やりたくてももう,出来ないことをやれといわれたら,辛いかもしれませんね~.」と言ったら,それまで大声で目を開けるように話しかけていた人は,「あ,そうか.そうだな~.」と言ってくれました.

「意識レベルは落ちても,聞こえているといわれていますからね.確認は出来ませんが.でも,大事な時間ですから,やさしい言葉をかけてあげてくださいね.」と言いました.

それから,患者さんが大切に世話していたもののことなど,家族で世間話をはじめ.
息子さんが,「世話の仕方がわからない.ちゃんと教えてからにしてくれよ~.」と言ったので

「いやいや.几帳面だから,あとでお部屋を整理していたら,書置きが出てくるかもしれませんよ!」と言いました.

そうだね~,たしかに!とみなさま大笑い.それからいかに患者さんがよい人だったかそいう思い出話がずっと続き,やさしい時間を皆さんで過ごされました.

死.
どうせそこにたどり着かないといけないのであるから
ハードランディングではなく,なるだけソフトランディングさせてあげたい.
それが,今日も明日も生きていかねばならない遺族の生きる力になる.

わたしはただひたすらそう信じています.

わたしと終末期を過ごしてくれて,本当にありがとう.
こうして医師は患者さんたちに育てられていく.

がんを診療すると言うことは,家族ごと診療すると言うことだ.
わたしのゆるぎない考えです.

遺族が自殺するなんて最悪の事態を防ぐには,患者さんが生きている間に
いかに本人を含めて満足度の高い時間を過ごせるかにかかっている.

QOLって本当に大切だと思います.

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